メルヘンチック武道家
僕の住んでるアパートの一階には男武道家が住んでいます。その武道家の人が今朝、腕立てをしながら『オレの筋肉がイルカに褒められる日がきたらいいなあ』と願望を口にしているところを僕は横切ってしまい武道家はとても恥ずかしがっていた。確かにイルカは賢いですけど筋肉の美学は理解してないと思いますよ。でも、イルカと戯れる武道家を想像したらちょっと可愛いかもなあなんて思ったので、にやにやしてる顔で武道家を見つめてしまった。奇妙な沈黙の後、武道家はぼそっと『違う、本当はイルカを食いたい』とつぶやいた、え!?褒めてもらいたかった相手を食うの!?それって見栄!?強がってるの!?武道家人生をアピールしてるの!?可愛い自分を人に見られたくないのよね!?か、か、可愛いー、俺の隣人可愛いー。