たかじんnoばあ〜
- 作者: 鯨統一郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2005/02/24
- メディア: 文庫
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前作『邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)』に比べると面白さは落ちてしまうものの(著者は日本史の方が好きなのかもしれない)、今作も面白かったです。人気の無いバーに集う客、毒舌まきちらし異常なまでに強気な美人歴史研究家静香、ぽけーっとしてのらりくらりとものの攻める時は一気に強く前に出る宮田(ルポライター?)、この二人が対立しあう歴史討論で世界の不思議を紐解いていく、突飛で無茶な発想もちゃんと順序を踏んで結論に向かっていくから妙なまでに説得力がある。で、他の登場人物に、作者的視点の大学教授、と、その対決を煽ったりびびったりおどおどワクワクしながら歴史談義を聞いているバーテンダーがいるんですね、で、このバーテンダーがもしもやしきたかじんだったらどうしようと思って読んでたら最後の方は素直に楽しめなくなってしまいました。『どあほ!何ぬかしてるねん!織田信長がノイローゼ自殺?そんなわけないやろ!織田信長は冷凍食品をそのまま明智に食べさせてから殺されたんや!ちゃんとレンジでチンしなさい、チンをー!』と、そしてそこに登場する上沼恵美子!『失恋したオンナは、北に向かいますよね、むかいなさい、そうやって御釈迦さんも悟りを開いたんやから。』、怖い、関西ツートップの歴史討論怖い。