五年生を読んでだいぶ経ってから四年生を読んだ
- 作者: 木尾士目
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/05/20
- メディア: コミック
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漫画的でない漫画。誇張表現も全て現実生活圏内に収まる。これは誰かに見られることを全く意識していない手帳に書くような素の日記を漫画化したものだ、フィクションだけど生活に近すぎてノンフィクションと錯覚する。題材、起承転結に派手さはまったくない、地味すぎて何もない生活感を漫画で表現する人はあまりいなくて漫画界ではありふれてないと思うけども、読者は漫画の登場人物では無い人間だから読んだ人は話がありふれすぎてて怖くなるのかもしれない。それは行動と心理の描写があまりにも生々しく(かと言って毒づいているわけでもない)、そして細かすぎる、細部を繰り返し描くことによって(一人や二人きりの)狭い世界を生きている時の僕たちに投影を感じさせる、細かすぎるとしか言いようが無いほど描ききる生活の息遣いが読者を登場人物にさせてしまう錯覚に陥るのだ、僕がこの漫画の世界に入り込んだとしても何も変わらず生活は続くんだろう。そういや、げんしけんも心理描写細かいよなあ、あれは題材がオタクっつうコミカルなもんだし展開も漫画的だからあんまり意識してないけど、生々しいよなあ、これの続編の五年生(5) (アフタヌーンKC)も展開は少し派手になって漫画的になるんだけど、基本的に細かい生活描写の妙で押し通すものなあ。作者の木尾士目は是非僕を題材にして細かい漫画を描いたら良いと思う、カレーを食べるかラーメンを食べるか悩んでたのにブックオフに行ってしまってご飯代が無くなるような僕の細かい心理描写を描けばいい、最近AVよりグラビアアイドルのビデオの方にエロさを感じるのは僕がまだ子供なのか洗礼を受けすぎて倒錯しつつある大人なのか、描ききって、水着で砂浜を走るなんて・・・そこでこけてくれたら、ポイントーーーアアアップ!!