今はこのまま夜明けまで
今日も夜明けまで目は閉じてくれないんだろう。
どうやったら僕は穏やかに眠れるのだろうかってさ、悩めば悩むほど夜明けは僕に光り輝く絶望を押し付けてくる、寝不足で暗い場所に行きたいよ。
僕はそれでも悩み考え続ける。
何が不安なんだい?わからない、わかるわけないだろう、わからないからとりあえず一番わかりやすいものに基準を無理やり突き刺す。
お金。無いよなあ。
僕は悲しくなって、郵便貯金の通帳にボールペンで『9月7日 カールおじさんの転売で8万円』『9月8日 歩いてたら1億円拾ったけど調子に乗って一億円分のカーディガンを買ってしまう0円』『9月9日 歩いてたら3億拾ったけど3億円分のトイレクイックルを買って0円』と書きなぐる。
『通帳に自分で書き込んだらあかん!しかも暗い嘘ばかり!』
ああ、これは僕が7歳の時におばあちゃんが口座を作ってくれた時にやったボケだ、思い出した、思い出してしまった、なんでボケるんだ馬鹿、あー。
僕はおばあちゃんの誕生日を忘れた。昨日のことだ。