かまぼこ着払い
神戸に住んでる妹からのメール。
『お兄ちゃん!近所のスーパーで食料が超安かったから、たくさん買った!東京のお兄ちゃんにも送ってあげるね!』
さっきそれが届きましたので、電話しました。
僕 『もしもーし。』
妹 『もしもーし、こちらジャパネットたかた凶器専門店です!』
僕 『ぶっそうなとこに繋がってしまった!』
妹 『バールのようなものをお探しですか!それとも軍用機ですか!』
僕 『ラインナップ幅広いな!』
妹 『客層は近所の泥棒からアメリカ大統領まで。つまり、私のお父さんから私のおばあちゃんまでってことやね。』
僕 『もうええから!それにツッコミ入れる前にボケを足すな!』
妹 『どうしたん?』
僕 『ああ、さっき届いたよ。前言ってたやつ。着払いで。うん、何で贈り物が着払いなの?』
妹 『もう開けた?』
僕 『今から開ける。・・・・・!!』
妹 『どう?』
僕 『A4サイズのでかくて薄いかまぼこが一枚入ってるだけか!』
妹 『うん、安かったからついたくさん買っちゃった!』
僕 『俺には一枚だけかよ!』
妹 『食べたら無くなった。』
僕 『それにこれ、見切り品、って書いてあるやん!』
妹 『安い理由はそこよね。』
僕 『神戸の段階で見切り品だったら、俺のとこに届く時は』
妹 『ゴミだよね。』
僕 『わかってたんかい!』
妹 『それによく見てみ』
僕 『うわ、かじった跡がある!』
妹 『味見して不味かったから。』
僕 『不味いものを送るなよ!それにちょっとマヨネーズついてるやん!』
妹 『喜んでもらえるかな、って思って。』
僕 『喜べるか!』
妹 『だって、お兄ちゃん、私が美味しいって言うもんを不味いってよく言ってたやん。』
僕 『え?』
妹 『だから、お兄ちゃんと私の味覚が逆だと思って不味いって思ったものを送ったの。』
僕 『そうなんか。』
妹 『私、スーパーボールを噛むの好きなんよね、美味しい。』
僕 『お前の舌が特殊すぎるだけやろ!』
妹 『これからもかまぼこ一枚ずつ送るね!着払いで!』
かまぼこ一枚の値段は120円で、着払いで払うお金は390円です。