可愛いあの子

野村ノート

９０年代の強いヤクルトを見て育った野球少年がこのタイトルを見て無視できるわけないじゃない、まあ、僕は野球少年じゃなかったんですけど、サッカーやってたし、でもサッカーやりながら野球のことは考えてたし、『よし、翼君にパスを回すぞ！ホームベースは五角形だ！』とかね、いつだって野球を忘れたことなんてなかった、初恋の可愛いあの子とのファーストキスの時だってその子の唇にマジックペンでホームベースを書いて何度もキスを繰り返して心の中で『ビックイニング！大量得点！連打連打！先頭打者ホームラン！』って恋愛を野球に見立てて喜んでた、初恋の可愛いあの子との別れの時だって僕がその子の唇にマジックペンでホームベースを書こうとしたら横から野球部のカッコいい先輩が現れてきてその子の唇にルージュでホームベースを書いてその子にキスをして『代打逆転サヨナラホームランや！』って言って彼女を連れ去っていった記憶があるから野球なんか大嫌いだ！うそ！そんな記憶無いから野球大好きだ！それに、初恋は実ってないし！